□月 ●日  No2604 娯楽なんて限られています


 幻想世界だからといって基本的な人間の営みというものはそう変わるものではありません。
 これはまこと残念な話ではあるのですが人間の醜い部分も基本的に変わらないというのが実情です。
 幻想郷はなんでも受け入れるというのは嘘です。正確には受け入れるかどうかを決めるのは周囲ではなくて自分であるからです。


 よく周囲への関係性から逃げて幻想郷に行きたいという人はいますがだいたいうまくいくことはありません。
 幻想郷は娯楽に飢えています。娯楽がないから都会にいきたくてもうまくいきません。
 まあ、多分別の娯楽があるのだと思いますが。
 

 幻想郷で社会問題があるとしたらやっぱり賭け事だと思います。
 妖怪の魔力でなんでもいけてしまうため、ルールは厳格に決められています。
 故にある程度の安全性が担保されているといえるでしょう。イカサマが困難であるため胴元が稼ぐためには
相当大掛かりな仕掛けが必要になるらしいです。なにしろ妖怪の中には視覚を別の場所に移すことも可能なため
視覚が移動できないような結界を設けるとかも必要になるとのこと。
 このへんは胴元と賭け事をしている者の知恵比べという感じとなるみたいですね。
 

 結局胴元が稼ぐためにはレートの調整しかないという胴元もいるくらいでありますが
 あまり阿漕なことをしていると客足が途絶えてしまいます。
 先日スロットマシンが幻想郷に流れてきましたが速攻解析されて、三日後には妖怪たちが自由な場所に
 ドラムを止めることができるようになったという話もあります。
 やっぱり幻想郷では丁半博打とかチンチロリンとか小細工困難なものになるんでしょうかね。