□月 ●日  No2665 病院へいこう


 八雲商事の業務の中に、妖怪たちが入れる病院を紹介斡旋するってのがあります。
 顕界の病院の中には妖怪たちが入院しても問題にならない病院というのが幾つかありまして、
 そういうところで治療しますときちんと治るわけです。
 そういうところは比較的資金が潤沢にありますから、大病院であることが多いです。
 もちろん病院も商売ですから普通に診療報酬は取ります。保険制度が独特となるので、その点でちょっと違う
 という感じです。


 妖怪たちに保険制度というのはどうなのかと思うかもしれませんが、国家としては税金払えば皆市民みたいな
 ところがあるので、しかもあまり体調を崩さず長時間働いても平気な妖怪たちは労働力としてかなり
 いけるというのが実際のところです。今日日コンピューター使える妖怪なんて吐いて捨てるほど居ます。

 
 こんなことをしたら人間の職がなくなるというかも知れませんが、実際には就業率なんて人間と殆ど
 変わってません。寧ろ、ホームレスになる前に幻想郷送りにするか封じるかしてます。
 大体の妖怪は生計を建てる手段があってなんとかなっているというのが実情です。
 もちろんダメな場合は普通に餓死者だって出てますが。


 そんなわけで今年もそれなりに色々とそういう案件に出くわしてます。
 病院も暇ではないのでたまには定期健診をしていただければと思うところです。
 集団検診だとなかなかその辺がうまくいかないんですけどね。
 できれば指定の人間ならぬ妖怪ドックに入っていただければ幸甚です。