八雲商事現地法人の屋根にはある文明の利器がおいてあります。
太陽熱温水器です。顕界でもありますが、八雲商事においてある太陽熱温水器とはちょっと構造が違います。
現代の太陽熱温水器は金属のパネルを採用していますが、幻想郷の場合はガラス管です。もちろんガラス管を
そのまま露出していると壊れますからちょっとした皮膜はあります。
ガラス管は普通のガラス管ではありません。所謂二重ガラス缶で作られており、幻想郷の技術水準でも
容易に開発できます。つまるところ断熱処理をすることで幻想郷のような豪雪地域でもとりあえず
お湯があたたまるという寸法のようです。
なんでこいつが幻想郷にあるかって、顕界では事故がいろいろ起こってあまり出回ってないのです。
売ってるところはあるらしいのですが。
この太陽熱温水器はいちおう幻想郷仕様として複数台設置されております。
八雲商事としては宵越しの燃料を持つことは出来ませんし、暖房でも燃料を結構もってかれますし
発電にも燃料を消費します。
従いまして、可能な限り、湯沸かしなどについてはこのような温水器を使わないと
文化的な生活には合わないのです。
では幻想郷で太陽熱温水器が普及しないのはなぜかって?
空とんでる公害がおりますし、そりゃ無理ってもんでしょ。
だってガラス管ですから、たまに割られます。本当難儀なんですね。
そして、常時水圧もかかってないとダメなので、水道が引かれていない地域では無理なんです。
このへんもひどく難儀です。
なかなかうまくはいかないですね。