□月 ●日  No2706 依代説明会


 すっげえ面倒な案件。
 依代というやつなんですが、こいつがとても厄介。
 こいつは要するに成仏するのをやめて守り神契約を結んだ霊魂。


 神霊に近く退治は極めて困難。というか、どう考えても三馬鹿は
 こっちになったほうがいいんじゃないかというところなんだろうが
 それは当時の技術の限界ということで、許してやってください。
 要するに、白玉楼に住んでいる主人が顕界にいるような状態。
 基本的に無害なのだが、融通が効かない。


 なぜ、我々が出張っているかというと、再開発の際には彼らもきちんと説得しないと
 いけないというものでありまして、説明会なども開催される。
 というかこれ、顕界の土地収用関係とほとんど同じだったりする。


 もちろん、この辺の話では、一応何故彼らが依代になってるのかを
 きちんと確認することになる。もしかすると何かを封じているってのがあるからだ。
 その場合は封じている相手を改めて退治して無力化する必要もある。


 酷いケースだと、幻想郷ゆきになってそのまま行方不明になるって案件もある。
 こうなると、幻想郷が問題がある物件の引取先みたいだが
 こんなもんだから仕方ない。


 今回の説明会でも残留組と移動組に分かれましたが、
 死後の世界もそれほど顕界と変わらないと思いますし大丈夫でしょう。
 つうか、今の依代って説明会中でもメールやったりSNSやってたりするのな。
 世も末だ。