まったく最近の幻想郷駐在員は本当に酷い。
「命は投げ捨てるもの」と言わんばかりだ。
実際に、彼らは幻想郷内で死に直面してもすぐに帰還ができる。
しかも単に帰還できるのではない。持病が治ったり身体に起こった疾患を駆逐することも出来る。
盲目が治癒したり、歩けなかった脚が治ったりもすると言われる。
問題はあまりに容易に戻れると勘違いされてしまっていることだ。
酷いケースだと身代わり呪符の起動スイッチを切っているアホもいる。
一応簡単にスイッチを切れないように端末を改造したのだが
rootを取る「脱獄」が社内に流行、脱獄端末は外部サポートを
切るなどの対策をとったものの、マルチブートする馬鹿も現れて始末が悪い。
最近では死後の世界、すなわち中有の道へ行くためのショートカットとして
わざと被弾する者もいる。
しかし、これはとてもむずかしいことだ。
実際には即死級の打撃を受けるのはそう簡単ではない。
実際は長時間苦しんだ末に中有の道に行くのである。
それでも持病が治るとあれば行きたい人は後は絶たないわけで
技術スタッフとしては痛し痒しなのである。