□月 ●日  No3029 こんなのがあります


 結構面倒な案件。配偶者の浮気を探ろうとしていたが、証拠集めに失敗してしまい
 事態を悪化させてしまった。これまでに集めた資料を見てみてもどう見ても逆ギレなのは
 間違いなのだが相手は完全に警戒状態なのでダメ押しの証拠が集めにくい状態。


 実は携帯電話のGPS探索アプリには相手への通知機能がある場合がある。もちろん回避手段もあり
 回避手段を予め講じていれば実は問題もおこらない。
 だが大体の場合我々興信所に支払うお金を払いにくい場合が多い。だからある程度情報を
 集めて相瀬するタイミングを特定してから依頼するケースがある。
 今回はこのパターンだったのだが完全に失敗した挙句に相手を警戒させている。
 かなりまずいというわけだ。


 勿論こちらにかかればなんとかなる話。今回使用する妖怪器具はインセクタと
 言われる代物で、虫の姿をしたドローンで普段は人がいない場所で充電をしながら盗聴を
 行い、ある程度自動追尾で尾行することができるというもの。
 ただし、このインセクタの運用にはコツがいる。
 自動車で移動するときは取り付き先をきちんと決めないと振り落とされるのだ。
 そこだけは手動操作するのだが今じゃ電話機でそれができる。


 ほどなくして依頼人の配偶者がホテルに入るところまで確保。
 あとはニンゲンの手で張り込むだけである。今回はうまくいきました。