色々とお騒がせの天狗たちであるが、最近彼女たちも大変だと聞いている。
所謂借金の過払金問題だ。
天狗たちの利息は比較的マシと聞いているが、それはこの世界で生きている妖怪相手の話で、
人間相手だと結構な利息を取っており、過払金変換が結構重いらしい。
実のところ、天狗たちにしてみれば云うほど致命的でもないらしい。
通常は妖怪相手の融資に集中しているためだからだ。
人間相手の場合、利息をふっかけているというよりそういう人間は最初から
焦げ付くことが前提なのだそうだ。
つまりおしりに火が付いているので過払い金の総額があまり大きくならないのである。
これが普通の金融機関とかだとかだと余裕がある時に貸してしまい
破綻するまで期間が長かったりすると過払い金の額もえらいことになるという
仕組みなのだとか。とはいえ同業の金融機関は相当やられたという
話しだし、そんなの知ったこっちゃねえとは言っていられないのが
妖怪相手に長期的な商売をする彼らの特性なのだとか。
実は自分自身起業資金でお金を借りた。最初の一年はまともに依頼がなくて
営業をしながらとなるわけだが、お金は出る一方だったからだ。
彼女たちはそういう自分に対してお金を貸してくれた。驚くほど低金利だったのは
今となっても驚いていることである。
おかげで彼女たちの依頼には特別価格対応をする羽目になっているから
ギブアンドテイクなのかもしれない。