□月 ●日  No4311 兎の憂鬱2


 視察案件が強襲案件になっていた。
 こんなことがしょっちゅう起こってはとても困る。
 ここ最近民間が変な知恵をつけてしまって
 しばしばバケモノたちがつくる罠に嵌っている。


 ここで、問題。
 彼らを退治したところで問題が解決するのかってところ。
 魅了はされているが、はっきり言って税金は払っているし
 ただの犯罪集団が、ミイラ取りがミイラで却って安全になっていること。
 

 理香子とかなら放置と言いそうな状況なのだが
 うちの国の治安システムはそれを許容しない。
 バケモノに乗っ取られたこの施設を潰すしかない。
 潰し方と、フォローが重要になる。


 答えは単純だった。
 人間たちがやっていた行動をもとに
 捜査を行うのである。コントロールしている奴は
 相手の記憶を掌握しているので、彼らが行っていた
 犯罪行為をきちんと理解しているだろう。


 ここからはハードネゴシエーションだと思っていたが
 バケモノのほうがコンプライアンスを順守していました。
 犯罪行為を行っていた人たちは解雇され、まともな社員が入っていました。
 解雇された人たちは私たちに差し出されました。
 一応逮捕してめでたしめでたし。


 じゃなーい。