幻想郷における為替システム

 △月 □日  No475 幻想郷のお金と為替経済より


幻想郷ではたらくひとたちでは、その社会的インフラ制度の多くが江戸時代のものに逆戻りしたという
想定で物事を描いておりますが、この為替経済システムもそのひとつとなります。
そもそも為替とは、室町時代に多額の金銭をもって山道を移動する際のリスクを軽減する目的で
つくられました。 大阪商人達はそのシステムを真似て高度な為替経済システムを構築します。


それでは実際の為替システムとはどういったものだったのでしょうか。
AからBに送金する場合、Cという両替商を介して手形決済を行うと仮定しましょう。
まずAが現金を預けます。 するとCが手形と控えとなる置き手形を発行します。
置き手形はAが保管して、Bさんに手形を渡します。
BさんはC指定の金融機関で換金します。 指定の金融機関はAさんから置き手形を
送ってもらって完了です。
金融機関同士のやりとりはそれぞれの取引との相殺処理によって行われます。


このようなシステムは、伊勢参りでの庶民の旅を支えたと言われ
結果空前の旅ブームが起こるきっかけになります。 その結果流通がさらに進歩し
現代日本へとつながる道筋となるのです。