○月 △日  No256 フォロー


納品の帰路に、なきじゃくる妖怪の娘を発見する。 
博麗の巫女に本を強奪された挙句その本が香霖のところに転売されたらしい。
これは盗品だから返してくれと香霖に懇願したが、黒い魔法使いに阻まれたと言う。
まったくもって酷い話だが、私自身博麗の巫女や黒い魔法使いと
戦うことはできない。
「後はこちらで何とかすると」言ったら意味がわからないらしく
きょとんとした表情になった。
とりあえず泣き止んだのでそれでよしとしよう。


本が売られたと言う香霖のところへお邪魔すると、
その盗まれた本が整理されずに積まれていた。
題名だけを控えて本社に発注する。 後は次の配達のときに本を渡せばよい。
新しい本を受け取った妖怪の娘はびっくりした表情のあと何度も礼をした。


このように博麗の巫女が引き起こす略奪行為や破壊行為に対して
補填処理を行うのも我々の仕事である。
これをやらないと、いつの間にか博麗の巫女に対する悪感情が広がり
最悪妖怪たちに嬲り殺しになる可能性もある。
紅魔館の騒ぎのときは建物内を広範囲にわたって破壊されたため
かなりの額の被害が出た。
その被害帳簿の中にデスマシン妹君による被害も混じっていたのだが
会社経費で落としたこともある。
地味ではあるが重要な業務の一つである。