○月 ×日  No310 米帝のMIB


米帝版霊能局ことメンインブラックことMIBが実在していたことに唖然とする。 
考えてみればあって当然と言える。
映画007でお馴染みのイギリスのMI6も実在していたし、
メディアのプロパガンダは凄いと感じ入る次第。
MIBが取り締まっているのは主に妖怪だがその中に月人などのエイリアンも含まれている。
事情を知るものにとって月人は別に珍しい存在ではない。 
実際国内の政治家の中にも月人となにかしらのつながりを持ったものがいるようだ。
霊能局もそうしたつながりを持つところの一つであり、その面子である小兎姫も
また月と関係のあるキーワードを名前にすえている


経済圏をすでに構築している妖怪たちと違い、月人たちはまるで幻想郷に
迷い込んだ外来人のような存在だ。 
はた迷惑な存在とも言えるが、月人の技術者は引っ張りだこで中東の親米国家とか
米帝の某所に集められて研究活動に従事しているようだ。 


MIBと霊能局、そして幻視能力を持つ当社社員の合同捜査で、
外務大臣に擬態していた月人が逮捕された。
国家レベルの大スキャンダルである。
うちの国は所詮米帝の属国だと認識される瞬間でもある。
今回捕獲された月人はどうも昔移住したタイプではないようだと
いうことがわかった。
実際問題としてこんな手の込んだことをしなくても月人は我々の情勢を
知ることができるはずだが、どうもきな臭い展開になっている。
捕獲された月人は自分の行為を「穢れない戦い」と言うので一同噴出すのを
抑えるのに必死だった。 
我々より遥かに文明が進歩した月が某宗教のように「聖戦」というのだから笑える。
政治的プロセスの失敗で戦争になるのに穢れないとは片腹痛い。
結局その後、月人はMIBに引き渡されてしまい、霊能局の立場の低さに嘆息した。