■月 ○日  No437 秋と言えば食いだめの季節です


肝臓に寄生虫を飼ってしまった男が一応中症病棟へ移動したらしい。
まずは一安心と言ったところか。


幻想郷の住人と外の世界の住人を区別するのはあまり難しくない。
一番手っ取り早くて簡単な方法は顔色を見ることだ。
外の世界の住人は栄養状態がいいから血色がよい。
テレビで昔の再現ドラマが放映されていると幻想郷の少年少女の姿を思い出し
リアルじゃないなと思ってしまう。


博麗の巫女でさえちょっと油断すれば血色が悪くなる。
栄養のあるものを調達するのは意外と大変だからだ。 しかも彼女は一度夏風邪を
引いたらしくそれが未だに尾を引いているらしい。
例の神社が関係した異変では彼女の顔色があまり良くなく、スタッフ一同
結構どきどきしていたらしい。
巫女に隠れて随伴した玄爺がとりあえず体調を崩すことなく、妖怪の山を
突破できたことを喜んでいた。
今では食べ物が豊富になってずいぶんと血色がよくなったらしい。


秋姉妹から秋刀魚の注文が舞い込んだ。
最近は外の世界の住人のためにわざわざ秋刀魚を入荷しているらしい。
難儀な話である。 外の世界では秋刀魚が大漁で幻想郷に移送しようとしたら
明らかに在庫の押しつけのような形で当初の予定より量が増えていた。


秋姉妹からお礼にと天然物の松茸をもらう。買ったら自分の2週間分の食費くらいに
なりそうな代物だ。 これだから幻想郷の仕事はやめられない。
持ち帰れないので、里香女史や明羅女史たちと串焼きにして醤油を垂らして
おいしくいただいた。
一緒にいただいた栗はゆでて、蜜につけ込んで後で食べることに決定。
幻想郷に行ったら是非秋姉妹とは仲良くされたい。