□月 ●日  No821 立冬IN幻想郷


とうとう立冬を迎え、幻想郷は一気に冬模様に。
秋姉妹は山に籠もり暗くなっていることだろう。
ほぼ一年ぶりにレティホワイトロックに会う。
痩せたと言われたが、やつれたの間違いだろう。


彼女曰く今年の冬は効率良く木枯らしが吹けるそうだ。
おそらく自称現人神一味とタイアップしたと思って聞いてみると
どうして分かるんだと言われた。 いろんな意味で悲しくなってくる。
ところがいざ自称現人神のいる神社にお礼に行こうとすると
近寄ることができないという。
お礼の手紙を持って久々に配達することに。


理由はすぐに分かった。
灼熱妖怪が熱源になって神社周辺がまるで春になっていた。
ご丁寧に遠赤外線を発しており、変に明るくないのがにくい。
そこに沢山の妖怪がたむろしていた。
灼熱妖怪を利用しようと企んだ真の理由が分かって頭が痛くなる。
二人のカミは冬眠しようなんぞミリ単位で考えていないというわけだ。


冬なのにここだけ春というのは何とも心地よい。
しかし暖かい場所ができれば、色々な妖怪が集まる拍子に変質者も集まってしまうことを
すっかり忘れているようだ。
結果博麗神社に勝るとも劣らない酷い有様になった。当然あちこちで小競り合いも起きている。
寒くて大人しくしているはずの妖怪たちが活動的になっているのだから無理もない。


どうしようかと途方に暮れていると
誰が見ても変質もといケバもとい少女臭溢れる隙間妖怪までやってきた。
いよいよこの世の終わりと思っていたら、暖まる地域をどんどん縮小しだした。
おそらくエントロピー境界をいじりだしているに違いない。
隙間妖怪に言わせれば冬は冬できちんと寒くなくては困るという。
冬場、食糧が少ないところに活動的になれば備置した食べ物が入手できなくなるのだ。
幻想郷にとっては冬は冬でなくては困るのだろう。


なんとか品物を無事に届け物を終えて、ホワイトロック女史に結果報告。
隙間妖怪の行動に感謝しつつも、妖怪の山にも冬を届けないといけないということで頭を抱える。
幸い夏は夏らしく冬は冬らしい気候は顕界での温暖化の影響か少なからずあるため。
割と寒気を展開しやすいという。
あまり寒くても配達に支障がでるからほどほどにして欲しいと思うのだが
無理か。



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