□月 ●日  No924 ひな祭り


雛祭が近いため関連商品が大量に届く。
顕界も幻想郷もコンパチなので割とやりやすいのだが、ひな人形については厄神様の検品を受けることになるので
意外と大変だったりする。 
食べ物類を先に下ろして、取り敢ず作業開始。


検品と言っても流していいものかどうかとか、なんか変な謂われがないか、変な物を背負っている場合は
その場で払う作業の繰り返しとなる。 流石神様と言うべきか、祓うときは一気に数個まとめてやってしまう。
顕界でそれ専門にやっている人涙目となる実力だ。


厄神様、検品と称して、雛祭りの食べ物も先に食べはじめる。 
ぶっちゃけそれが楽しみでこの仕事をやっているようにしか見えない。
皆より先に食べる優越感というやつだろう。幸せそうに食べている。
食べるかと言われたがとりあえず遠慮しておいた。 うちの同僚が軽い糖尿病に罹ったというので
ちょっとメタボリックシンドロームについて気をつけることにしたからだ。
薬屋に依頼すればすぐに治るのだが、朝倉からはしばらく大変な想いをさせるべきだと言われている。
その点神様は安心だ。いくら食べても太る心配はしなくていい。
メトセラ娘や薬屋なんか衣服の心配ばかりしているのに大違いだ。


午後、今度は幻想郷内でつくった雛人形も検品。
このへんになると厄神様もダレてくる。 お腹いっぱいになったせいだろう。
目がとろんとしているのがよくわかる。 いや絶対お酒が入ったからだ。
仕方ないので応援を呼んでこっちで作業をすることにした。
やってきた北白河。浅間の代わりにやってきたという。 考えてみたら浅間が来たら甘酒を全部
平らげられてしまう可能性があった。 疲れているだけに思考が麻痺しているようだ。


なんか謂われがある雛人形が襲いかかってくると北白河はどこから持ってきたのかパイプ椅子でどついた。
一匹大火力でしばき倒すと雛人形が皆大人しくなった。 本当にこれは酷い。
人形は粉砕もとい破壊されたが、一個くらいなら事故と言うことでごまかせそうだ。


夜、北白河にお土産を渡して先にあがってもらう。復活した厄神様と一緒にラストスパート。
なんか自分だけ一日中働いた気がする。
帰りがけにちらし寿司が入った重箱を貰った。 
食べたら死ぬほど甘かった。 
もしかしてあのときお菓子を遠慮したのがいけなかったのか。
あとで例の神社にいるおねえさんに聞いたら重度の甘党と言われていろいろ納得した。