□月 ●日  No971 ゴミを鑑定


月の海で発掘作業。壊れたロケットの回収作業に狩出される。
何故か岡崎が陣頭指揮を執っていた。 
月では分解を司るバクテリアの類もないらしく、壊れたロケットの残骸はほぼ完全な形で残っていた。
回収して再度組み立てしたら このロケットは立派な月行きロケットになるだろう。


帰りがてら香霖と久々に駄弁る。 
相変らず物をツケと称して持って行く博麗の巫女について暗い会話を交わす。
個人的にずっと思うのだが、なぜ月人が博麗の巫女を洗脳して送り返さなかったのかとても気になる。
個人的には是非再教育してほしい。
綿月妹が博麗の巫女の行動を色々窘めていたらしいのだが、満足な結果は得られなかったらしい。
出来ればもう少しいて貰って色々教育して貰いたかったのだが、やめてほしいと言われてしまった。
実に残念だと思う。


月からのお土産はないのかと香霖に聞かれたが、あっちのものを簡単に持ち帰ることは出来ないので
期待に沿うことは出来ないだろう。
ロケット回収のドサクサで持ってくればいいだろと言うが、それは無理な相談だ。
今回の件にしたってロケットのゴミを回収しかさせて貰えなかった。
禊をしない限りは再び月の都へ行けないという有様だ。


しばらくすると岡崎が沢山のゴミを持って香霖堂にやってきた。
ここでようやく私が香霖堂に訪れた理由が分かったのだろう顔が青ざめている。
ここに貼られた札などを丁寧に剥がしては鑑定という悲惨な仕事。
数時間経っては休み休みという仕事でみんなで疲れてしまう。
バールを持って木を一枚一枚剥がすのは面倒だし、大変すぎるのである。


半日くらい仕事して、どうにか目的のものに辿り着いた。
香霖の話では兎たちが地上に降りるために使った羽衣の切れ端だという。
香霖が壊れたロケットの一部を引き取れないかと申し出たが、結局調べられた道具は全部回収されてしまった。
久々に沢山の収入がはいった香霖堂。 とりあえず飯をたからせて貰った。