□月 ●日< No987 幻想アウトブレイク


酷い目に遭った。
幻想郷に釘付けのまま数日過ごしてしまった。 幻想郷に新しい病原体が見つかったというので
薬屋が治療薬を提供するまでの間、幻想郷内に待機になってしまった、


幻想郷と顕界を結ぶ検疫システム。 病原体の侵入を双方から防ぐことを目的とした緻密なシステムである。
そもそも幻想郷に持ち込まれる病気もさることながら、幻想郷から外に持ち出される病気も相当質が悪いのだ。
ここで重要なことは妖怪の多くが人型であるということである。
彼らは人とも元となった動物たちの病原体も両方感染することが知られている。
その感染のプロセスで他の動物の病気が人間にも感染するようになってしまうことがあるのだ。


こうした新種のウイルスを鑑定するのは蜘蛛妖怪の仕事である。
彼女は、新しいウイルスを見つけると顕界の特定保健期間へと管理を委任する。
人間たちはこのサンプルを元にワクチン開発を進めることができるのである。


さて、今回何故幻想郷で過ごす羽目になったのか?
理由は単純で薬屋がいきなり感染してワクチン提供が遅れたせいだという。
月人と言っても遺伝子レベルでは地上人とそうかわるものではないらしい。
蜘蛛妖怪は右へ左へと大騒ぎだったが、彼女が言うような予防策をとると病気にかからずとても良い。


さて、今回の病気どうも地霊殿発のようだ。
地霊殿の主人が生卵を食べて感染 さらに二次感染となったようだ。
もれなく地獄鴉に注意が行くこととなった。
これで彼女たちの行動が抑制できるのかは疑問だ。


いずれにせよ幻想郷というのは病気に関して言えばとてもシビアであることは覚えておきたい。
多くの場合外の顕界から来た人間が帰ることができないのはこのせいだと理解した方がいいだろう。
なんとか幻想郷から脱出できるようになったものの、冷蔵庫の中は空っぽになってしまった。
またレトルト食品でも買い足さないといけないだろう。