□月 ●日  No1162 幻想世界の武器庫


香霖堂に没収武器と銘打ったブツがやってくる。
一般市民が喧嘩など刃傷沙汰で大けがをするのを避けるとともに弾幕戦に一定の規制を
設けるためでもある。
顕界に銃刀法という法律があるが、これと似たようなものだと思って良い。
ルーツは過去に既にあったというわけだ。


では普段から武器を持ってる妖怪はどうなのか。
当然だが町中で振り回そうものなら他の妖怪に取り押さえられ没収の沙汰となる。
ちなみにメイド長のナイフはギリギリセーフなのだという。
中間管理職狐があまり大きな苦無を投げつけられないのもそこに理由がある。
妖怪に言わせれば博麗の巫女が使ってるお札の方が遙かに殺傷力が高いのではないかと
文句が出ているが、一般市民を巻き込まないためのルールと言うことで結構厳格に守られている。


ということで、一般市民は護身用に何を持ってるのかと言えば
たとえば、鉄で作ったキセルとかがそうで、これで人間を殴れば確実に殺害できるであろう
かなりの威力がある。


幻想郷一の武器庫と言えばやっぱり冴月だろう。
スペルカードを展開すると武器庫が展開されて様々な近代兵器が姿を現わす。
顕界の最新兵器をふんだんに利用することが出来る上、弾幕戦の射程外から攻撃することができる。
言うなれば詐欺と言える存在だ。
だが、彼女の武器はなんといっても彼女自身だとボスはいう。
自分の能力を一定時間他人に付与することができるらしい。 それを融合とよんでいるそうだ。


最近知ったことだが、実際に彼女の能力を直接付与された妖怪が周りにいたらしい。
言うまでもない灼熱妖怪その人である。
理由を聞いて納得。 単純で人格を乗っ取りやすい。 友人である死体運び猫の名前に組み入り
強引に心を開かせやすい。 など結構色々便利な部分があったそうだ。
結果はあの有様なのだが。
道理で遠距離射撃ができる妖怪だなと思ったものだが、これなら最近冴月の姿が見あたらない理由も
納得いく。


集まった武器だが、謂れがある武器だけ別保管され、他の武器は解体されてリサイクルに回される
そうである。 
最も謂れがない武器があまりないので実に処理に困るわけだがそれはそれである。