□月 ●日  No1210 それぞれの営業活動


暮れも押し迫ってくると、商管から在庫キープ依頼の連絡が来る。
小売りは休みじゃないが、問屋関係は年末年始が休みとなるからだ。
しかも商品の動きが速くなるので納期短縮もかけられない。
この時期に何が必要になるかを確認するしかない。


というわけで、ここ数日大急ぎで幻想郷中を駆けずり回って必要となりそうなものを
リストアップしている。 機動力のある妖怪達がうらやましいと思う瞬間である。
もっとも空を飛んだとしても暮れの忙しい時期で下手にスピードを出せば
どこかにぶつかるし第一寒いので、所要時間はどっこいどっこいらしい。


商品の御用聞きを兼ね神社に行くと、初詣は是非うちのところにお願いしますというような営業活動が
見られる。 命蓮寺では鵺と一輪嬢を前面に出すメチャクチャさで手段を選ばないところを
アピールしており笑えない。 
鵺に正体不明を売り物にしているのにどうするつもりなのかと尋ねるとミステリアスな魅力と返された。
処置なしと思った。


自称現人神のところもカミ様二人が出張ってアピール活動をしている。
色気では命蓮寺に負けるので直接的な奇跡で勝負といったところのようだ。
問題は多少の奇跡では幻想郷ではあまり珍しくないと言うことだ。
その意味で新しいネタを考えないといけないと思う。
非想天則を早く出し過ぎたと後悔しているようだ。


しかし今年の勝ち組はおそらく博麗神社できまりではないだろうか。
ここ最近幻想郷で起こってる流行病。 ただのインフルエンザなのだが
月へ行く際の修行の一環で得た能力でインフルエンザが治るらしく
ここにきて博麗神社の評判があがったらしい。


実はヤマメ女史が博麗の巫女の術は効果がありすぎて年末までにインフルエンザが収束すると
観測しているが、それは博麗の巫女には言わない約束となっている。
言ったらたぶん暴れるだろう。