□月 ●日  No1217 briefing


紅魔館内部に天蓋開閉の最終確認が行われているところを察知した。
博麗の巫女を乗せたロケットが遂に飛び立つ日がきたということだ。
たった数人で月に攻め込むという発想がご苦労なことだが、
このロケットが空飛ぶ大迷惑だということは君たちも理解していることだろう。


月の都へは空間軌道と呼ばれるシールドをチューブ状に形成しながら飛行する。
だからむしろロケットというよりはロケットの姿をした軌道エレベータ
呼ぶのがふさわしいだろう。


問題は二つある。空間軌道に入り込めば月の都へは一本道だ。
ロケットの背後に便乗しようとする者を排除しないといかん。
月面を狙っているのは八雲紫だけではないということだ。
八雲は月を出し抜いたという謂われさえあればよいと思っているが
連中はそうはいかん。


さらに問題がもう一つある。
空間軌道から落下してくるロケットの残骸だ。
住吉三柱神の加護を受けた危険な代物が幻想郷に真っ逆さまに落ちてくる。
当然弾幕などで破壊もできなければ自爆させることも困難だ。
力尽くで破壊するしかない。


神の加護を受けている相手には神鳴る力をもって対抗すればよい。
既に洩矢の者に話をつけてある。
奴らには幻想郷に入るための税金だと言ってある。
八坂様の御力にて直接砲撃し、落下するロケットを破壊する。


万が一破壊できなかった場合に備えて保険も用意してあるが
これは切り札だ。 できれば使わないに越したことはない。


落下するロケットを破壊した後、我々も月面へ便乗することにしよう。