□月 ●日  No1218 メタボボディサンタクロース


うちの会社に明らかにメタボ体型のじいさんがやってきて色々話している。
一度会ったことがあると言われて記憶を辿ったら、あの仙人サンタクロースであった。
あの当時会ったときはメタボ体型ではなかったはずだ。
一体何があったのだろう。


本人に言わせれば、この時期秋姉妹の力を借りてメタボ体型になるのだという。
確かにサンタクロースはメタボ体型じゃないとしまらない。
もっとも最近は通常体型に対する理解も広まっているのだそうだ。
時代の流れかもしれない。


サンタクロースがメタボ体型になるのは一種の見立ての能力だと言われる。
大黒様と間違えられると言うのは言い得て妙だ。 彼はまさに大黒様に見立てて
プレゼントをひねり出すのである。
季節が過ぎればまた、やせ形へと戻る。 プレゼントを放出して
力を失うからとも言われている。


余談だが半年前にうちの会社にサンタクロースがやってきたのは
サンタの会議に出席する為だったそうだ。
サンタクロースと呼ばれる仙人は顕界や幻想郷に複数人おり互いにエリアを共有しているそうだ。
サンタクロースは幻想郷の住人の中では数少ない、自前で幻想郷を行き来することが
できる存在なのである。 幻想郷原産のトナカイを用いて転送することができるらしい。
境界型みたいに顕界、幻想郷どちらでも生きていられるタイプとは一線を画する存在と言えるだろう。


朝倉の話ではサンタクロースの正体は、大師様に似た境遇の人物だという。
しかし大師様と違い彼はあくまで聖人としての振る舞いを心がけていたという。
その結果が現代でも生き続けるサンタクロースの幻想だと思うと
大師様と命運を分けたものは何なのか正体が見える気がする。