□月 ●日  No1380 幻想環境問題


博麗大結界によって顕界と隔離を果たした幻想郷。
しかしながら、隙間妖怪の力をもってしても完全に隔離できないものがある。
それは大気モデルである。


もちろん隙間妖怪が本気を出せば大気を分断することは理論上可能だ。
だが、それはしないしできない。そんなことをしたら幻想郷が破綻する。
理由は幻想郷には海がないことにある。
海がなければ、本来なら雲に湿気を補充する存在がいなくなる。
つまり水のサイクルが損なわれ、幻想郷は乾燥化、容易に砂漠になってしまうのだ。


寒さ暑さについては妖怪などによる干渉もあるので単純に説明することは難しいが
少なくても幻想郷の大気は何だかんだ言って顕界の大気に依存してしまう。
ここで一つの問題が有る。 温室効果ガスによる温暖化問題だ。


温暖化問題と書いたものの、秋姉妹の話では温暖化と説明するのは語弊があるらしい。
正確には大気モデルの変動による環境破壊と呼ぶのが正しいらしい。
従って温室効果ガスが要因となり地域によっては寒冷化することだってある。
奇妙な話だが、大気モデルの変動とはそういうものらしい。
発現する異常気象は地域差があるというわけだ。


しかしながら秋姉妹の話では、人間だけが環境破壊をしたというのは大きな過ちであり
思い上がりだとも警告している。
古くは神代からすでに生命による環境破壊が絶望的な状況を生み出したことがあるらしい。
その代表が、植物プランクトンが招いたとされる全球凍結と言われている。
温室効果ガスを処理してしまう植物プランクトンが増えすぎたため、このような
パラドックスが起こったらしい。


といっても、人間が異常環境を招いているという事実は無視してはいけないことだ。
顕界の妖怪達は一部財団を作り、お金の力で人間に干渉を仕掛けている。
一方で、人間達によるネガティブキャンペーンもあるらしい、ネットによる草の根活動かと
思いきや、過激なパフォーマンスでイメージを落とす連中がいるのだという。


環境問題に関しては人間も妖怪達も一蓮托生なのである。