浅間が幻想郷の地ビールを会社で呑んでいて少々問題になった。
よくよく調べてみると、それは黄昏酒場群から買ったビールと判明。
あそこがどういうルートでビールを手に入れたのかは判らなかったが
一時は顛末書かという勢いだった。
幻想郷で一番消費量が多い酒は何なのか?
よく聞かれるが、それはやっぱりビールであると言い切れるだろう。
明治時代の初めという殆どギリギリのタイミングで入っていながら
あっという間に住民と妖怪共々の心を捉え、ついには自給まで始めてしまったお酒だ。
幻想郷立ち上げの際、このビールを巡って色々な取引があったことは
意外と知られていない。
幻想郷が完全分離することは明治新政府にとっては税収減でなかなか了承して
もらえなかった。 そこで、明治新政府から条件として提示されたのが
ビール工場の買い上げだったと言われる。
この当時、官営のビール工場があちこちにできたが経済情勢の変化により
工場の経営は傾いていた。
そこで、民間企業に工場は払い下げられ今日のビールメーカーの礎になったのである。
当時資金力を付けつつあった妖怪達はこの酒造工場を買い上げた。
それが幻想郷という土地の代金だったわけである。
幻想郷のビールは大麦を原料とすることは常識であるが
大麦の供給は現在紅魔館周辺が担っている。
紅魔館がやってきたとき、耕地もセットで移動したからと言われる。
それが幻想郷に対する所場代だったと言われる。
結局、強大な経済力もセットで移動してしまったためパワーバランスが崩れ
最後は博麗の巫女が乗り出したとも言われる。
ビール工場は河童達が維持管理しているそうだが、一般の地ビール工房も
幾つか存在している。自給度は十分とは言えず、大酒飲みの幻想郷住民の胃袋を
満たすものではないが、それなりに収益は上げている。
幻想郷に来たときは一度味わってはいかがだろうとは思う。
ちなみに幻想郷のビールのアルコール度数はむやみに高い。
お酒に弱い方は注意しないと駄目だ。