相変わらず暑いので地下に潜って暑さを凌ぐ。
地下に潜ると本当は寒すぎるので、風邪引き注意なのだがそんなことも言ってられない。
地下に潜っていきなり目撃したのは昼寝している嫉妬妖怪だった。
確かにここは過ごしやすすぎる。
しかしそれより気になったのは橋下の水位の高さだった。
地下水脈の水が通っている巨大な橋なのだが、水位が異常に高い。
幻想の橋だから破損することは無いとはいえこの水位の高さは異常だ。
一体地下で何が起こっているのかと、たまたま通りかかった突っ込み担当妖怪キスメに話を聞いたら
雪解け水が幻想郷に多く流れてこないように調整しているのだという。
幻想郷には人工のダムが存在しない。 ダムが存在しない分を地下水脈の流れを変えることで解決する。
丁度、都心の地下水路のように河川に大量の水が流れないように調整しているわけだ。
特に幻想郷の場合、川に住んでいる妖怪類も沢山いるため、
水位調整は幻想郷の生態系に多大な影響を与えていると言えるだろう。
なるほど、地下が過ごしやすいの冷たい雪解け水のせいなのかと感心する。
中が冷え込んできているので、嫉妬妖怪を起こすと少々凍えている様子。
妖怪でも低体温症になるというのだろうか。
防寒服を着せて落ち着かせると、下で流れている水の量が多すぎると言う。
どうやら嫉妬妖怪にとってもこの水の量は異常らしい。
ここまで来るとちょっとした異変なので、ここで上に連絡。
理由は直ぐに帰ってきた。
その理由を述べたのは隙間妖怪らしい。
どうも顕界のとある貯水ダムが決壊しかけており、幻想郷内の幾つかの場所で
水の受け入れを行っているとのこと。
ダムが破壊された場合、多数の死者と生態系の影響が避けられないらしい。
結局防寒装備を嫉妬妖怪に渡して、今後の対応は土木工事もやってる蜘蛛妖怪と
話しあうことで話が付いたが、結局とあるダムの場所についてはわからずじまいだった。
妖怪達が迷惑だと文句を言っているが、幻想郷に水を送ってるところを見ると
大変なことが起こっているかも知れない。
最悪なことにならないといいなと思った一日である。