□月 ●日  No1558 季節外れの突風


幻想郷の住民に竜巻が見舞う。 というわけで強風のため、列車も一時運休したため、
私も幻想郷で待ちぼうけとなった。中間管理職狐の関係で長期間待ちぼうけをしていたことを
思い出せば大したことないが、やはり暇だ。
仕方ないので適当に外を見ていたら酷いことになっていた。


後で知ったことだが顕界でも結構な被害になったらしい。
屋根瓦が飛んだとか壁がもげたとか色々あるが幻想郷では
これが洒落にならないことになる。


何せ妖怪の大半が空を飛んでいる。そして体重は重くても50キロ前後と軽い。どうなるか。
吹き飛ばされる妖怪や妖精が続出するのである。
だが吹き飛ばされるものはそれだけではない。低質量弾幕もセットで飛ばされるのだ。


というわけで、あっちこっちで「ぴちゅん」と身代わり呪符が発動した音が
そこかしこで聞こえてとてもやかましい。
風でただでさえやかましいのに弾幕が降ってきてさらにやかましい。
弾幕が危なくないかって思われるかも知れないが、こちらも
身代わり呪符を十数枚所持しているのでまだマシとも言える。


隙間妖怪が強風被害対策本部なるものを作っている。
今回の問題は誰のせいということでもないらしい。 
自称現人神が起こしたにしては少々規模が大きすぎるからである。
そういえば自称現人神は保険業を廃業して良かったと思う。 
この件で確実に破産確定だ。


風は午前でやんだが、結局私たちは幻想郷に居残りになった。
線路復旧には時間が掛かるし、飛んだものを回収したり、被害額を算出するのも
頭が痛い。しかも瓦屋は降ってわいた特需で忙しく、顕界にも同様に被害が出ていることから
注文した物が直ぐに来ないという展開になりそうで頭が痛い。


住民は流れ弾で家が壊れることには慣れているせいか
あまり意に介していないのが何とも対照的である。