□月 ●日  No1601 幻想郷食糧問題サミット


最近食料価格の高騰によりこの八雲商事も少なからず影響を受けている。
営利企業であるため一応はきちんと収益は上げておかないとならず、
色々と面倒な事になっている。


そもそも食料価格の高騰が何故起こっているのか?
幾つかの要因が重なっていると思われるが、まずは温暖化による耕地面積の
現象が上げられる。 実のところ温暖化することにより新しい耕地も生まれるのだが
新しい土地が収益を上げられるまでには数年掛かるため、既存の耕地が利用できなくなると
なれば大問題なのである。


もう一つは新興国の絡みである。勢いのある国は人口もどんどん増えるし、お金も
集まるので食料を買い込む人間も増える。
特に新興国の場合は経済力が付くことにより肉の需要が増える。
肉を造るためには多くの穀物を要する為、これまた食料不足を引き起こす。
更に、トウモロコシを利用した新燃料に対して投資も増えている。 これは将来性を見た
先物市場が加熱しているからでもある。


里香女史の話では基礎的物資については半年単位での備蓄はあるが
それ以上となると読みづらいと言っている。
もちろん幻想郷内で食糧自給できた方が良いに決まっているので、大量の耕地面積を
有する紅魔館や、土地などのリソースを分析して適度な量の収穫をもたらす秋姉妹などが
一堂に会して幻想郷内の食糧問題を考えることになった。
問題はやはりお酒の問題に集約されることになる。 
お酒は穀物を大量消費するのだ。 ワイン系を嗜む紅魔館の主人の一言で一触即発となる。


鬼 天狗 河童 そして 浅間 
正直なところお前らの消費量を減らすだけで予算が大きく減ると言いたい。
酒虫を利用した所謂魔術合成系酒を使えば良いのだろうが、それで納得しないから
こうして今も大問題となっている。


事態は紛糾、会場でのスペカバトルに発展するかと思われたが
ノーレッジ女史の月で酒虫を買ってきましょうという意見で最後は纏まった。
酒虫が増えればとりあえず連中のお酒くらいは賄えるのではないかというわけだ。
酒虫が過労死することを考えないプランである。


そして結局、綿月の二人に頭を下げるのは私の役目なのだが。
もういい加減にして欲しいと思う。