□月 ●日  No1629 そしてむなしさだけが残った


巷ではバレンタインである。 明羅女史のチョコが今年はどうなるのか気になるところではあるのだが
じゃんけんに負けたため今日は幻想郷勤務である。


もっとも幻想郷にバレンタインの風習が浸透しているわけではない。
そもそもバレンタイン自体がお菓子メーカーの販促目的のためその意味を変えられているからだ。
本来のルールでいけば、男性が女性にプレゼントする日であると聞いている。
仕方がないからクッキーなどを用意してそれを大量に持って行くことにする。
個人で持って行けるほぼ限界だ。


ネット転載天狗が、チョコを取り扱っていないのかと尋ねてきたがチョコが妖怪によっては
危険なものであることを告げると、不満そうにしていた。
個人的には問題ないと思うのだが、中毒症状防止である。


一輪嬢が何故か顕界に移動しているらしい。ナズ軍曹があまり突っ込むなと言うが色々と
思うところはある。そもそも雲山がいる状態で他の男性にチョコを与えて大丈夫なのかとか
騙そうとした男があの世に送られるのではないかとか色々心配になる。


大師様は朝倉となにやら意味不明な会話に興じている。
盗み聞きしたら殆ど下ネタだったので頭の中からシャットダウンする。
お菓子だけ置いていったら、饅頭を貰った。
チョコの代わりらしい。 黒いから同じだろうと言われた。


さて、肝心のなにかよこせという妖怪達だが、自称現人神連中くらいだった。
下手に配って前例を作るといけないので後は自分で持って帰る。
まるで自分でバレンタインチョコを買ってきたような何とも言えない気持ちに陥ったことは
言うまでもない。


仕方ないので同僚に色々あげたら義理チョコを倍貰ったことだけ記しておく。
空しいけど、まあこんなもんじゃないだろうか。