□月 ●日  No1734 予算を上手に使いましょう


幻想郷に物資を運ぶ際というのは予算の中で行われていることは周知の通り。
大半の品々はそのまま市場へと卸してそこにお金の流通も発生する。
そんなわけで妖怪たちの直接注文による我が儘をどこまで回避するかがポイントになるのだが。


霧雨のご息女みたいにきちんと市場で買っているというのなら問題はない。
彼女はなんだかんだで我々の援助なしで生計を立てている。
そもそも彼女の儲け方はかなり手堅いのだ。本来なら物を盗む必要なんてない。
盗むのはおそらくスリルを味わいたいか、構って欲しいだけなのではないかと思えてくる。


自称現人神に関しては最近上手い具合にあしらい方が分かってきた。
商品については具体的に指定してくるが、こだわりの範囲はやはり物によって違う。
また、同じ商品でも別の名前で売るなんてことがある。これは化粧品で多い。
同じ名前で廉価販売をするとブランド価値が下がるので値段を下げたものは
たとえ中身が同じでも別の名前をつけるのが通例だ。
この方法で彼女たちをどうにかこうにか満足させている。


ごまかしが利きにくいのは紅魔館の連中なのだが、実は多少壊れていても問題ないことが
発覚した。修理する術を心得ているらしい。初期不良さえなければ移動中の
破損は不問だと言うことに最近気づいた。 さすがは種なしマジシャンと言ったところか。


意外と面倒なのはやっぱり命蓮寺組だろう。
外の世界からやってきている割合が多く、何処に何があるかきちんと分かっている上で
手に入りそうな物は既に自分で手に入れているから、こっちに発注する物は顕界でも
レアアイテムという酷い状態。
購買の連中が今頃涙目で応対しているだろう。


てなわけで、我々もなんとかかんとかやっているというのが実情というわけでして。
八雲商事の仕事も楽ではないというわけですよ。