□月 ●日  No1827 離婚率200%

月の都 そこは長寿の人が住む所謂竜宮城と言われているらしい。
というのは聞こえがいいが、はっきり言って色々とノンビリしている。
我々がせかせか動いているのがバカバカしくなるくらいだ。


上白沢の塾で、メトセラ娘交えて猥談会となった。
綿月依姫も豊姫も人妻であることは結構有名な話だが今は独り身であるという。
この月の都では処女って言葉自体が幻想入りしているのだとか。まあ色々言うまい。


で、月の都の離婚率がなんと200%を超えている。
一生のうち二回以上は離婚するし離婚することに全く罪悪感がないのだとか。
一生が長い月人では最後まで添い遂げる義理なんてありはしない。
上白沢が無言でうんうん唸っている。心当たりが色々あるのあろう。


月の都では1000歳年の差婚なんてことも珍しくない。外見年齢はいつまで経っても二十代。
気合いが入っている人は10代のままである。まあ肉体改造などをやっているんだろうが
それにしたって色々アレだ。
よってこんなことも起こる。姉の息子と寝たとかそんな世界である。
頭が痛くなるが別に珍しくないらしい。


メトセラ娘がさっきから顔を真っ赤にしているが、その手があったのかとか変なことを言っているので
上白沢が朝倉理香子印ピコぽんハンマーで軽く小突いている。


月の都では医療費が安いらしい。薬屋が地上に居座るのも薬の値段が月の都よりも
高くて暮らしやすいからだと言っていた。 薬のコストが安く薬漬けになっている上
過当競争で値段が上げられないからだという。月の都ではケミカルが食い物と同じ扱いのようだ。


そんなわけで月の都には年金なんてものもないとか。つまり年齢を重ねても働けというわけだ。
しかし定年はある。定年になったら再就職となり、賃金も下がるのだとか。
なるほど確かに蓄積が残る分幻想郷の方が暮らしやすいのかもしれない。


こうしてみてみると、あの薬屋が幻想郷に居座るのって姫様よりも単に暮らしやすいから
儲かるからなのではないかと思えてくる。 正常だけど即物的すぎる。