□月 ●日  No1875 時代は変わった


問題はこうだ。ハロウィンをどう説明するかと言うことだ。
去年に関しては命蓮寺の連中にハロウィンの説明をするのに結構な手間を要した。
もっとも、命蓮寺には一輪嬢がいるので、最悪の事態は想定しないで済んでいた。


しかし、何もかも分からない3馬鹿に至っては話は別だ。
ここから西洋のルールも混ざっている幻想郷を説明するのは時間的に色々大変だ。
そうこうしている間にもハロウィンの日は刻一刻と近づいている。


3馬鹿の一人、幽霊が泣きながら帰ってきた。カボチャのお化けに出くわしたとの
事である。幽霊が今更お化けを怖がる理由なんてないと思うのだが、普段
冷静な行動をしている彼女にしては珍しいリアクションなので興味深い。


幻想郷にはこんな妖怪も居るのかと案の定聖徳王に聞かれたから本当のことを
話すことにする。これは同時にもはや宗教で人間の世を支配するのは困難だという
事実を話すことになる。地域性はあるが。


これを話した場合、気をつけないと行けないのは消滅することだろう。
仙術は自分の精神力をもって自分の肉体を維持するので、心が折れることがあれば
肉体を維持するのは困難だ。


だから同時にフォローも忘れない。1000年も経てば価値観も変わるのだから
当たり前だろうと。
それもそうだ。 の一言で若干姿が薄まった3馬鹿のシルエットがまた復活した。
このまま消滅させた方がたぶん平和だったのだが失言だった。


3馬鹿の一人、仙人もどきは言った。そうだ「巨大な像をつくって威信を
示しましょう」


ざんねんそれはネタが被っている。
ここじゃ奇跡が日常だという事実に気づくまで時間が掛かりそうだ。