□月 ●日  No1926 血の河


幻想郷無いのとある川が突然赤く染まっているということでちょっとした話題になっている。
すでに飲み水としての使用を禁止しているが一刻も早く問題の解決に努めないと
耕地がいくつか駄目になってしまう。


もっとも赤く染まっていると言っても酸化鉄によるうす赤であり汚染の度合いは
そこまで高くない。顕界では血の池地獄のような真っ赤な川が話題になったが
幻想郷でそこまでの問題は起こっていない。
いいところ妖怪の山でちょっとした事故があった程度だろうということになったし
数時間後には連絡がやってきた。


それでも3馬鹿達を騒がせるには充分だったようで、凶兆だということで
あっちこっちに触れ回っている。デストロイヤーどもも反応しているが
川を一瞥したらすぐに飽きてどこかに行ってしまった。


3馬鹿達は何故無反応なんだと疑問に思っているようだ。
きょうび、川が赤く染まるくらい理由がはっきりしているからなのだが、それを
説明するのはとても難しいと思われる。
デストロイヤーたちに言わせればそれくらいの異変は異変としてカウントされない。
カウントして妖怪を退治したら単に破損した堤防の修復をしていた妖怪だったという
事例があったからだ。


浄化だが幻想郷には妖精による人海戦術というテクニックがある。
妖精達に水浴びをさせることで汚染物質を結合。それを洗浄するのである。
もっとも洗浄するシャワーは弾幕シャワーだ。
やられた妖精達は綺麗な姿で復活する。このとき汚染物質はシャワーの下に
堆積するのでそれを運ぶのである。
妖精達はその後お菓子を与えれば概ね買収可能である。


かくして異変は去ったのだが、3馬鹿達は英雄が現れたとか変なことを騒いでいた。
もう好きにしてくれと思う。