この時期八雲商事の人数は最小限になります。お盆ラッシュが終わって落ち着くと我々も遅い夏休みを取るってわけです。
最小限と言ってもいざとなったらすぐに招集がかかる仕組みになっております。
その最たる例は一種の拉致でありまして、なかば強制的に幻想郷に転送されるのですね。私はお目にかかったことはないのですが
朝倉は自動車運転免許の教習車の中で強制転送を食らったそうです。 教習車じゃなかったら事故ってました。
教習車といえば、一応八雲商事には付属の自動車教習場がありまして、妖怪たちはだいたいここで自動車の運転免許をとることになります。
妖怪だからと言って特別扱いはありませんし、自動車教習場の教官は特殊訓練を積んではいますが普通の教官です。
幻想郷住民で顕界に出張となりますと自動車運転免許が必須になるのでここで取ることになります。
なぜ、運転免許を取るのかですが、この国では運転免許が身分証明だからです。
色々な書類と取り寄せるよりも運転免許が比較的取得しやすく、しかも、確実に身分を保証するものだからです。
なので最近の妖怪はだいたいみんな自動車の運転免許をとるようになってます。
意外に思われるかもしれませんが、あの傘妖怪もオートマ限定の運転免許を持ってます。
乗用車を買うお金はないのでいわゆるペーパードライバーですが、それだけ運転免許取得に血道を開ける妖怪はけっこうおります。
妖怪たちが運転免許を取る場合の費用には補助がありまして、支払う額はかなりすくないものになります。
ただし、大型免許や大型二種免許など特殊なものについては普通に費用が掛かります。
有名どころでは一輪嬢の運転は結構語り草です。あんな感じのお姉さんですが、ハンドル握ると豹変します。
乗り物妖怪の草蓮がこいつだけは乗せたくないといいますが、大体彼女に救われることが多いのでそうも言ってられないらしいです。
たまに、山道を側道のみぞにタイヤを嵌めながらドリフト走行をしている女性が居ましたら是非ご一報ください。
こちらとしては、ぜひとも通報したい所存です。
バイクも人気があります。特に妖怪たちは空を飛ぶ機構を利用してバランスがなくなったバイクのバランスを強制的に
立て直すことが出来るからです。 ほとんどスタントの世界ですが、そういうのを生業にしている妖怪もいるので
黙っておきましょう。
このように八雲商事のお休みは大方資格とりに費やされることが多いのが実情です。
大変ですね。