□月 ●日  No2234 一抹の寂しさ


幻想郷に謎の構造体が出現するというので様子を見たらジャングルジムだった。
確かに幻想郷住民からすれば謎の構造体である。
この手の遊具の類がちょこちょこ幻想郷にやってくるのだが、遊びに使おうとするとあっという間に壊れるので
大体の場合は河童が解体して再利用というのがパターンのようだ。
もちろんひとしきり遊んだあとになるのだが固定が甘いせいか倒壊することがしばしばなのはご愛嬌である。


三馬鹿がどこかの法具ではないかと言っていたが、確かに正四角形の形状を見ればそのように見えるかもしれない。
面白いのはブランコの類で、使い方とか遊び方を教えていないのに概ね顕界と同じように遊ぶことが確認されている。
意外とみんな考えることが同じなんだなあと思ってほほえましくなる。


しかし妖怪たちが遊具で遊ぶと想定外の遊び方に変貌する。ブランコは完全に宙返りするし、滑り台は
逆走する奴が多発する。 こんな調子なので新品で幻想入りしても消耗が早いのだ。
メンテナンス出来るわけではないので仕方ない部分でもある。


こうした遊具が幻想の世界に行ってしまうというのが色々な意味で顕界が事故や不幸を許容しない世の中になっているという
事実であるのだが、それは病気になったら割と放置の幻想郷を考えると仕方ないのかなと思うところもあって
複雑な気持ちになるのは気のせいだろうか。


あと妖怪のみなさんはジャングルジムから落下する前にすんでのところでジムを破壊するのは勘弁してください。
破片が飛び散ってかえって危険です。
あと再利用できなくなると河童たちが文句を言っております。