□月 ●日  No2449 カクレルモノ


ある妖怪は言った。資源は武器であると。


かつて陸奥と言われた東北の地は痩せた土地でありながら平和に暮らしていたという。
そこには土着の神が居た。その地である重要な資源が産出されることになる。
それが「金」だった。当時大陸から金を購入していたときの朝廷はこの金を
我が物にしようと、征夷大将軍を任命し北の地を大軍を用いて攻撃したと言われる。
北方にすむ民族を同じ人間と見做さず夷とすることはその後の妖怪たちに大きな影響を与えることになった。


そこに住んでいた土着神たちは一つの結論を得るに至った。
資源とは武器であると言うことだ。


佐渡に住む妖怪狸たちはこのことをきちんと理解していたといえる。
資源は武器であり、自分たちが発言権を持つための政治的システムである。
中東の地で油をめぐる戦争があった時も狸たちは大儲けしたと言う。
世はオイルショックであり色々な産業が倒産したにも関わらずである。


八雲商事も基本的に資源こそが妖怪たちを説伏させるための武器であると言う認識を強めている。
紅魔館も例の神社もその辺は承知の上で幻想郷内部に自給可能な資源がないかを模索しているというのが
実情である。


それが今回の宗教騒ぎに彼らが出てこない本当の理由だったりするのだ。