世間ではクリスマスだというのに、こっちはある人が亡くなったということで大騒ぎですよ。
冴月が一度お会いしたいと警護依頼までかけて相手に怪訝そうな顔をされたくらいというその人物は
ある武器の開発者とのこと。
ええ、八雲商事でもっとも普及している銃火器なのだそうです。
一般的に幻想郷は幻想世界に行った武器を利用するという基礎ルールが有るのですが
この武器は少々酷い方法で幻想郷入りをしています。
実はこれメーカー純正品なんです。では顕界に普及しているのは何かって話ですが
コピー品なのです。
で純正品作っているところはどうなったのかというと、顕界では倒産してしまったんですね。
ナンテコッタイ
しかし工場は生きているわけです。妖怪たちがこぞって工場に投資したからであります。
だから、ひどい話なのですがどこからどこまで純正なのかわかりにくくなってます。
これはある意味仕方ありません。これはデファクトスタンダードの宿命です。
ある表計算ソフトが、自分のフォーマットを汎用になった瞬間にコピー品が
大量に出現したのと同じパターンです。
なんとも言えない気持ちになります。
さて、中有の道ですが信じられないほどの厳戒態勢でした。
武器調達関係の妖怪がみんなそろってやってきたというのですから当然です。
本人の生前を考えるとなんだかなあというしかありませんが、
一分の八雲商事社員はこれでクリスマスの予定が埋まったと喜んでいるので
それはそれでいいかもしれません。