明治期に幻想郷が生まれた理由を語るうえで、人間と妖怪の経済戦争があることは
意外と知られていません。
江戸時代、都市開発によりあちらこちらにはげ山ができあがりました。
はげ山ができるということは、つまり妖怪たちが住処を失うってことで
有力者にお金を払って立ち退いてもらうなどが必要です。
そのお金が市場に流通しないことが問題となりました。
幕府は金銀の産出量低下と景気の向上により
市中通貨が減って問題となります。
物価上昇は本来は良い傾向なのですが、幕府の当時の思想では
それはよくないものとされ、質素倹約という方向に進んでいくことになります。
そこで問題となったのが本来立ち退きで支払っていた
お金だったのです。当時の妖怪はほとんどがタンス預金だったため
改鋳がほとんど進まない結果を招きました。