■

□月　●日　　No4666 才能

　友人とお化け屋敷に行くことになった。
　まあ野郎同志ではあるのだが、なんでも事故物件を
　興味本位で見ていこうというというものらしい。
　まあ何があっても基本的に要因ははっきりしているし
　仮に攻撃を受けたとしても対応可能ということで、
　軽く周りに話を通してからスタートしておく。

　内容はというと、普通の人間ならたちの悪い連中という感じ。
　本人に違和感を与えてそこをトリガーにして悪い方向に
　持っていくというもの。違和感を与えるだけだから　
　基本的に資源は少なくていいのだが、できるのは
　その程度である。　
　
　とりあえず友人には強引でマイウェイなら効かないと伝えてあるが
　お前ほど心臓に毛が生えていないと言われ。
　また毛の話をしていると返しておいた。
　まあ、この怪物にあうと毛が抜けるほどの恐怖を味わうらしい。

　なるほど。

　相手はすぐに見つかった。というか気づきにくいだけで気を付けて
　観察すればすぐにわかる程度。友人はすくんでいるが、
　私は間髪入れずにとある名刺を渡す。
　
　だって毛が抜けるんですよ。
　今、マジで自主規制とか自主規制とか自主規制が
　ムダ毛で悩んでいるんですよ。
　つまりですね、この妖怪変化は自分の能力を正しく理解していない。
　彼の力は呪いだなんてとんでもない。一種の才能です。
　もう、何振りかまっていられません。
　なんといっても持ち帰ります。

　友人からお前が一番怖いと言われました。
　なぜや。