■月 ●日  No4994

 地底には心を読める妖怪がいるという。
 正確には思考を読めるってだけで、その思考内容が色々分かりにくい場合は
 相手を混乱させることが可能である。
 
 まあ、つまりであるが、この古明地さとりという娘は八雲商事の人たちが
 心底苦手である。
 まず彼らに幻想郷の固有名詞が少ないことが大きい。それはテクノロジだけなら
 まだかわいげがある。特にこの半身半霊と呼ばれるお庭番の縁者は
 最も最悪と言ってもいい。 そもそも思考が読みにくいのだ
 ひどいノイズ交じりで声が聞こえにくいのだという。

 いや、絶対それ違うだろうと思う。
 だって魂魄の奴アイツの目の前でろくなこと考えてないもの。
 それが顕界のシチュエーションでやってるから
 相手が混乱するわけですよ。完全に狙ってやってるだろって思う。

 相手を悟るというが、それは同時に思考を逆流させることが出来るという
 意味でもある。そこにろくでもない思考を逆流させたら何が起こるだろうか
 答えは途中で、あっちの思考も逆流するってことでした。
 だいたい、相手はキレているとのことです。 当然だと思います。