□月 ●日  No2152 古明地を科学する


古明地さとり いわゆる地霊殿の主人はその人が何を考えているのかわかるらしい。
通常彼女が思考を読むのは大脳新皮質の中でも側頭葉言語野の部分である。 言語野の部分にある言葉を紡ぐところを
フックして、何を考えているのか疑似的に読むことができる。


ここで、ポイントとなるのは厳密な意味で彼女は脳情報すべてを読み取ることが出来ないということである。
古い脳である小脳や海馬の部分は読み取り範囲から外している。 
読み取り範囲から外す理由は割と単純で、海馬の部分は短期記憶を司っているが夢を見るときにこの場所で行う記憶の複製処理を
読み取ってしまうと、言葉を成してないばかりか、本気で読み取ると本当に自分が狂うことになる。


最近は古明地さとりの研究も進んでいて朝倉もコスプレをすればある程度心が読めると思いきやそうでもなかったらしい。
そもそも心を読むという定義が難しい。たとえばフックする場所を変更すれば相手の視覚野を乗っ取ることが可能である。
相手が見ている場所を見ることが出来るということで結構これはこれで便利らしい。
朝倉曰く小便の軌跡も丸見えだという。


大脳新皮質前頭葉をフックできないのかと聞いてみると、高次の処理内容をフックしないとならず、これもまた脳が吹き飛ぶようだ。
なので古明地さとりの能力はあくまで、側頭葉のフックだけにとどまっているというのである。
ちなみに、フック場所を小脳近辺にすると、古明地こいしになるのだそうだが、確かに思考は流れなくなるが、運動能力に干渉するので
これはこれで問題になるのだという。


古明地こいしのコスプレβバージョンでは彼女がたべたものをフックするという研究が行われていた。
面白いのは朝倉本人が苦手としている食べ物を食べると、朝倉はまずいと解釈するのではなく、美味いと解釈するのである。
これは人間の味を司る脳のマジックである。体にとって栄養価が高いと判断すると、苦いものでもうまいものと判断されるのだ。
これが味覚の変動である。


そんなわけで、相手の思考を読み取るという技術もいろいろな意味で解りつつあるが、一つ言えるのは想起のスペカってただの
朝倉のカードのもろぱくりだったというオチだった。
コスプレしないだけましだって、ファンはみんなしてください。むしろ土下座してもお願いしますと言ってるぞ。