□月 ●日  No1003 雨から身を守れ


最近雨が増えてきていろいろ過ごしにくくなってきた。
幻想郷の建物は雨宿りというのものをあまり考えていないものが多く
結構ずぶ濡れになることが多い。
だが私はまだいいかもしれない。 空を飛ぶ妖怪たちは大変だろう。
河童が濡れてもいいじゃないかと言っていたが、水棲生物はこれだから困る。


雨合羽を着ることは無いのかと思う方もいるようだが
高速飛行する妖怪たちに雨合羽はあまり役に立たない。
確実に蒸れる。間違いない。


氷妖精が氷の傘を作って巧いこと雨を凌いでいると聞いた。
もっとも前が見えなくてあっちこっち衝突しているようだ。
ヴァンパイアの主人も本当は雨が苦手と言うよりむしろ、高速移動の時に雨が凶器になるからだと
聞いたことがある。 
ちなみに雨が強くなるとみな顔に当る雨粒が痛くてスピードが落ちる。
そこで通は後進飛行するらしい。
背中で受ければ痛くないという理屈なのだが 背中が字だらけになりそうだ。
考えてみれば自動車で高速運転するとちょっとした雨も勢いよく当る。
当たり前と言えば当たり前の物理法則なのだが、躰で受け止める妖怪たちにとってはたまったもんじゃない
霧雨のご息女の帽子は雨が顔に当るのを防ぐためだし、博麗の巫女は陰陽玉を雨よけに使っているようだ。


最近幻想郷にやってきた妖怪で傘をさすやつが居るらしい。
そいつの持つ傘は風でも壊れないという。
もしそんな傘があるのならいずれ争奪戦が始まりそうだ。 
もっともどうせ妖怪傘で持ったら持ったでろくなことがないと思う。


朝倉に雨避けはどうしているのか尋ねたら
濡れたら男を釣れるとか訳の分からないことを言い出した。
雨避けのスペルカードがいつまで経ってもリリースされない理由が分かって鬱になった。
なんとか自分で作れないものか。