寅さんの社がいい加減老朽化が酷いので修繕しようという話が持ち上がる。
実は財務の面では全く問題ないのだが、肝心の寅さんが勿体ないと言って修繕を拒んでいたため
ボロボロのまま日が過ぎてしまった次第。
実際太陽の光が届きにくい魔界では、建築物の劣化も穏やかであるという事情もある。
寅さんの社は博麗神社よりも人通りが少ないことで知られる。
本人は観光地でもなければ神社は廃れると言ってるようだが、事実は違う。
元々地下世界には地獄に行く予定の罪人などが集まっていた。 彼らは血の気が多いので
彼らを当て込んで社を移転してみた。
しかし、地下世界は思った以上に環境がよく、食糧難もほとんど起こらなかったお陰で
争いも殆ど無かったのである。
厳しい戒律の代わりに勝利をもたらすと言われる毘沙門天の教えがあっという間に廃れたのは
ある意味仕方ないのだ。 むしろ顕界の方が寒冷化による食糧供給の不安定化によって
争いが多く、毘沙門天の教えも廃れずに済んだというのは皮肉としか言いようがない。
さて、寅さんの力とコネがあれば社の修繕はあっという間にできるわけなのだが
話をして分かったのは寅さんが重度の貧乏性であると言うことだ。
宝を集めるが運用しないと言うことなのである。
そのくせ、集めた宝はボロボロの社のせいで警備がザルときている。
なんでも重要なお宝が行方不明になったため、顕界からナズ軍曹を呼び寄せたという話である。
なんともはた迷惑な話である。
今回の一件でようやくこの社も再建されることになったが
ケロちゃん帽のカミ様が意地でも再建に加わりたいと言って始末が悪い状態となっている。
絶対信仰のハッキングを行うことが目に見えているので、どうにかやんわりと断りたいところだ。
寅さんがこの期に及んで宝物庫の修繕だけじゃ駄目かと言ってきた。
ナズ軍曹以下全員で駄目という言葉がハモったのは言うまでもない。