□月 ●日  No1472 今日のBランチは鰹刺身定食 Cランチはかき揚げ丼です。


八雲商事社員食堂で昼寝をしている岡崎を発見する。
カップ春雨の上に恐らくスーパーで買ったのであろう半額シールが貼られたおにぎりを上に載せている。
蓋が開かないようにしつつおにぎりを暖める算段であろうか。
春雨が伸びそうなので身体をゆらして起こしてみると、小動物の如く動いて何とも微笑ましい。
少々冷めた春雨を会社に備え付けの割り箸で食べていた。


八雲商事社員食堂は基本食券制。 水とお茶はセルフサービスで自由に飲める。
他の飲み物が飲みたい場合は自動販売機を使う。 カップ麵やパンなども売られている。
妖怪の中には昼夜逆転している者も多く、メイン食堂が閉まっていても暖かい物が食べられるようにと言う配慮である。
ちなみにカップ麵の自動販売機には悪名高い河童ラーメンも置いてある。
一体誰が食べるんだと思う。


お昼と言えば日替わり定食ABCランチだと思う。 もちろんうどんとかラーメンとかの定番メニューと
トッピングとかもあるのだが腹持ちと栄養バランスを考えてランチメニューを選ぶのが普段のパターンだったりする。
ちなみにリーズナブルなBランチと、豪華なAランチ、丼物Cランチというのが基本メニュー。
BランチにはAとCのおかずの残りが小鉢に収められており、かなり嫌らしい。


うちの会社の面々は何を食べているのか?
魂魄は費用無視で好きな物を食べている。基礎代謝が高いためか好きな物を食べても太らないらしい。
浅間は蕎麦うどん系と相場が決まっている。 呑兵衛だけにあまり御飯類を食べないのが浅間流。
素直にBランチを頼んで結構しっかり食べるメリーとレンコ。 だが買い物上手の岡崎北白河コンビに感化されつつある。
その岡崎北白河コンビは、かなり上手い具合に安いものを買ってきて会社のランチメニューよりも安く済ませてくる。
たぶん一回の食事でBランチの半額で済ませているものと思われる。 


朝倉は意外に思われるかも知れないが弁当が多い。魔法使いであり、本当は食べる必要もないらしいのだが
それでも何も食べないと休憩を取る口実が得られないというので自家製のサンドイッチを時間を掛けて食べていることが多い。
よく見るとスーパーで買ってきたコロッケなどを挟んでいる。


次はヤバイケースだ。 何と言っても明羅女史の弁当は色々な意味で異様だ。
まるで幕の内弁当のように自家製弁当にもかかわらずやたらおかずが多い。
それだけではない。 冷凍食品がとても少ないのだ。 いやこれには語弊があると北白河がいう。
沢山料理を作って冷凍保存しているらしい。 それにしたって唐揚げをとってみてもどう見ても冷凍ではない。
きちんと油でからっと揚げている。 
もっとも幻想郷での食生活の質素さを考えればそれくらい色々食べても罰が当たらないだろうというのが
朝倉の意見である。 どうみてもごもっともとは言えない。


余談であるが、彼氏が居るときは、さらにハート型のニンジンやらふりかけがかかり凝り振りはエスカレートする。
本人に大変じゃないのかと尋ねると、たいしたことはないと言う。一応懲りまくった料理を丁寧に冷凍しているのだから
手間は減らしているのだろうが、やりすぎではないか。
最初は喜ぶ彼氏だがそれが束縛愛のほんの入り口だと知るのは少し先のことである。


このようにお昼だけとってもうちの会社の連中は本当に個性的だと思う。
ちなみにボスはどうしているのかって?接待で殆ど外食である。