□月 ●日  No1567 実は半分は使用不能


河童がまた変な物を持ってきた。何でも香霖堂で掘り出し物として売っていたそうで
容易に直せそうなので修理したのだが、肝心な物がないという。
それはなんと通信カラオケになる前のカラオケマシンだった。
レーザーディスク型のものである。


試しにレーザーディスク用カラオケのディスクメディアを中古家電屋で探すと
意外とあれこれ出てきたので、幾つか持ってきて音楽を鳴らしてみた。
真っ先に出た言葉はなぜ伴奏しか鳴っていないかということだった。
歌は自分で歌う物だと言ったら目を丸くして驚いていた。


マイクについてもワイヤレスではなければ問題ないという結論に達したので
同時に取り寄せ。皆は拡声器としての機能に驚いている。
実はこのマイクについては技術部で用いられている呪詛フィルタというものを
仕込んでいる。 呪詛が拡声されるとそれこそ大きなテロになるからだ。


てなわけで近くにいる妖怪を捕まえてカラオケ大会になったのだが
ここで一つ問題が発生、ソフトの数がやっぱり少ない。
演歌しかない。 POPサウンドを歌いたい自称現人神が怒り出して
結局プリズムリバー三姉妹を高いお金出して呼ぶ羽目に。


するとリリカ・プリズムリバー、なんと外部出力ケーブルを持っていた。
何でもカラオケマシンが見つかるのは初めてではないらしい。
結局自分が弾く羽目になることを想定して外部出力ケーブルを昔に取り寄せていたらしい。
しかもケーブルの間にはご丁寧に呪詛フィルタがついていた。
旧式だが、持っていて助かった。


さて、肝心のカラオケだがお酒が入り出すとだんだん無茶苦茶になっていく。
楽譜については自分のPDAからダウンロードさせてリリカ・プリズムリバー
キーボードに転送するという荒技を行ってみた。技術部のテキストが参考になった。


肝心の歌声だが。
意外とみんな上手くて驚いた。一番驚いたのはやっぱり引きこもり生活が長い
ネット転載天狗だったことを記しておく。
その曲が手持ちの携帯電話の着信音であることに気づいたのは直ぐ後のことだった。