□月 ●日  No1646 雛祭りあれこれ


桃の節句である。厄神様が大忙しの日であるが、もう一人忙しいのがお菓子職人達である。
女の子の祭りということで甘い物を食べたりしている日であり、
その本来の目的はエネルギーの補充にあると言われる。
この時期、暖かくなったとはいえまだまだ寒の戻りが多く、体調を崩しやすいため
エネルギーの手っ取り早い補充が有効でなのだ。


そもそも、これらお菓子は乾燥しており、保存に向くよう徹底して甘くするようになっている。
例えば、あんこを薄餅でくるんだ後にさらに砂糖漬けにするといった具合だ。
これらは全て内部の水分を飛ばすのが目的である。
即ち長期保存に向くのである。


当然ながら、これらの食べ物は雛祭り終了後すぐに撤去される。
よく人形を放置すると行き遅れになると言われるが
その理由を厄神様に聞いてみたら面白い答えが返ってきた。
一つ目の理由は元々、人形は流すものでありここに滞留させてはいけない性質のものであるということだ。
滞留させては厄をそこにため込む結果となる。 


昨年は朝倉がひな壇に接着剤を付けるというグッド度胸な行動を敢行して
ちょっとした弾幕ごっこになっていたことを後で知った。
接着剤はそれほど粘着するものではなく、薬屋が持ってきた剥離剤で簡単にとれたらしいが
迷惑なことである。 ただし、朝倉がやったにしては不特定多数で起こっているので
恐らく共犯がいると思われるだろう。


閑話休題


もう一つこちらは根本的な理由であるが、甘い物は貴重であり高額である。
こういうものは一日で仕舞っておきたいという意図もあるという。
だが、実際のところはハイカロリー過ぎて太ったり体調を崩すのが目に見えて明らかだからと言われる。
やっぱり食べ続けるのはいかがなものかと皆思っていた事実は誠に微笑ましい話である。