□月 ●日  No2177 就職の直接の原因


まったくもってだが、この秘封倶楽部とかいう輩は無茶をする。
まともな顧問が居ればこの行為がいかに危険でいかにリスクが大きいか説明できるが
術式のやり方だけが残って、リスク説明がおろそかになっている地点でこいつらをさっさと取り込む準備をしないとならないだろう。


彼女たちを発見したのは、トリフネと呼ばれる宇宙船の中であった。彼女の体内組成をスペクトル分析すると
本体のあるアストラル体であることが判明し、急遽本体を探すことになったというわけである。
何処の馬鹿がやっているのかというより、こういう行動ができる奴は限られるので、監視している奴は何をやっているんだになる。
そして案の定遺跡の中で倒れている二人の女の子を発見。 救急搬送に至ったわけだ。


救急搬送と言っても下手に場所を動かすわけにはいかない。動かすと戻れなくなる。戻るためのルートを書き換えて
救急搬送先へと変更するのである。 これにはマルハチ製の逆アセンブル装置が役に立った。GPSと連動し、戻るルートを移動と同時に
書き換えていく仕組みである。


金髪の娘の逆アセンブルをかけるときに異変が発生した。コードは高度に暗号化されており解読ができなかったが
移動すると、コードが切り替わっていくことは確認している。彼女はおそらく単独で境界を超えることができるレベルまで
達している可能性が高い。 パラメータ表示システムRuaのログをコンピューターに転送して様子をみることになる。


黒髪の女のバイタルはあまりよろしくない。点滴を打って手配。一部失禁が見られる。
トリフネ内でトラブルが発生しており、ダメージを受けている模様。
内出血が見られる。


結局 黒髪の女の子は普通の救急病院に、そして金髪の女の子は霊能局の専門病院にかつぎこまれた次第。
ちなみに、黒髪の女の子の予後は良好だったが、まあいろいろ面倒なことがあってここに
事態を書き込んでおくことにする。