□月 ●日  No2444 寄らば大樹の陰


我々八雲商事は博麗大結界の構成部品であると同時にもう一つ重要な任務があります。
それは世の権力者に取り入ることでありまして、まあ割と色々な手段が取られているわけです。
うちのボスも結構な頻度でパーティを行って政治資金集めとかをやっていたりします。


幻想郷はありとあらゆる俗世間から解放された世界だと勘違いされている方がおりますが
それは違います。むしろこうした俗世間といかに共存を図るのかについて徹底的な
最適化を図ってきた存在です。


よく、お金が絡んだり政治が絡むと汚いと思うところがあると思うのですが、
本当に重要なことは妖怪にしても何にしても自分を守るための団体を作って
政治献金を作ることなのです。そしてその結果、自分たちの利益や権益を守るものなのですね。
妖怪たちは長い生活の間でその辺のことをよく理解しているのです。


よく自然を守れとか妖怪の住処を守れって言いますが、よほどうまく立ち回らないと
そんなことは上手くいくわけがありません。
自分たちが今まで何もしていなかったことを棚に上げて、居場所を奪わないでいう愚くらいは
すでに妖怪は身に着けています。寧ろ人間が利用されるケースだって多々あるのです。


うちのボスも、口で言う前にまず金と言ってますね。
まあ、この辺の思想が最近、河童たちにもきっちり感染しているわけでありまして
その辺につきましてはもう少し建前と本音を分けてほしいなと思ってなりません。


ちなみにですが、河童たちも水質浄化事業を通して政治的圧力をかける
圧力団体を持っていますのでそこのところもよろしくお願いします。