□月 ●日  No4635 外敵

 アーキテクトを狙う者は数多くいる。
 霊能局なんかは存在を理解しているが奪還を狙わない。
 まあ奪還したところでコントロール不可能であることを理解しているため
 おこぼれを狙っている。

 問題は顕界に存在する複数の同業である。これが国をまたいで色々ある。
 特にお金にあかせて、儲かると勘違いして参入する者が厄介だ。
 彼らはアーキテクトの存在らしきコードネームを振りかざして探りを
 入れている。さらに言えばこのアーキテクトには真名があり、
 これを説明できる人は相当に限られる。

 本件では特にアーキテクト関連の情報漏洩にこそ問題視される。
 なにしろアーキテクトがいなければ、弾幕の基本すら成り立たないのだ。
 朝倉はスペルカードエンジンのベースを作っているがこれはあくまで
 APIのレベルである。カーネルなどはアーキテクトの力を借りて
 始めて可能だ。もっともAPIがなければ、一般の妖怪は
 安全に弾幕を運用できないだろうからこの辺はかなり重要である。

 それが物資の流通を通して一瞬でも綻ぶことが怖いのだ。
 こちとら遊びではないのである。