■月 ●日  No5042 ある人物の評価

 うちの会社にチーフと呼ばれる人がいることは皆の知って通りだけど、
 彼は幻想郷にいる限り無限コンティニューであると考えているようだわ。
 実際にはありえない話なんだけどね。
 彼は特別だからそれが可能だってだけの話よ。
 正確に言うと、特別というのはちょっと語弊があると思うんだけどね。
 
 一般的に人間が死ぬときって色々起こるのだけど
 たとえば脳内麻薬とかが発生して人間が死に対して備える挙動を
 するってのが一般的な話。これは即死状態を除いて起こるわ。
 それに人間は思った以上には簡単には死なない。つまり
 普通の場合は散々苦しんで死ぬことになる。
 
 彼はその苦痛をかなり軽減できると考えられる。
 そうで無ければ説明できない事柄がある。
 私たちはそうした苦痛をなんとも感じない特別な人間を
 「チーフ」と呼んできた。所謂突撃隊長という意味でね。

 普通の人間では耐えられないであろう苦痛をものともしない人間。
 それは人間として完全にタガが外れている。蓬莱の薬なしで
 それを実現しているところが、所謂服用者とも違う。
 それがどれだけとんでもないことか皆さんも想像してみたら如何?