○月 ×日  No338 我々は幻想の世界を燃料にしている


現代社会は化石燃料を消費して維持している。 最近ではメタンハイドレートの利用が
急ピッチで進められているわけだが、これは地球温暖化によって海底のメタンハイドレート
溶け出して更なる温暖化を招くためである。


ボスは化石燃料のことを「妖精の屍」と呼んでいる。太古の植物を司る妖精たちを
我々は現代で利用しているというわけだ。
だが、妖精の力というものは注意しないと魅了されてしまうという特性を持つ。
化石燃料に魅入られた人間は技術革新を忘れ、資源を使い果たすまで利用し続けるという。


我々も妖精たちに魅了されないように様々な対抗措置を行っているが、
しばしば危険な状態に陥っては妖怪たちに助けを借りているのが現状だ。
最近ではネットスペースに妖精が発生する事態が起こって問題視されている。
恐らく隙間妖怪がネットスペース上に自己の端末または模倣子をばら撒いているのだろう。
模倣子をばら撒いている人物も恐らくは妖精に魅入られた者と思われる。


先に述べたメタンハイドレートを生み出したものも妖精の一種といわれる。
我々は結局妖精なくしては生きることができない生命であると言う事ができるかもしれない。