□月 ●日  No2117 商品輸入時の一幕


バミューダトライアングルと呼ばれる海域がある。
よく神隠しに遭うと言われるこの土地であるが、実際の統計を取ってみると特に座礁したり
事故にあったりしたという報告はほとんどないと言われる。
実際問題としては天候が悪くなりやすい場所でもあるので航行に注意というくらいなものだ。


それでも何故そんな迷信が出るようになったのか。
それはここが幻想郷への入り口として利用されたことがあるからだ。
それも割合長期にわたってである。
従って正確には、消えた船はきちんと帰ってきている。数日間の滞在の後きちんと戻ってくる。
事故統計に出ないのは当たり前の話だ。


鉄道による陸路輸送が出来たとしても、結局のところ大量の物資を運ぶには性能が足りないことは
初期の段階から見えていたことである。そこで隙間妖怪はとても豪快な手段でこの問題を解決した。
地底に港を作ることで問題を解決しようとしたのである。


中には化石燃料の他、鉄鉱石などの鉱物資源などが満載された小型タンカーが停泊し、大質量の
物資関連を移動することが可能だ。 
定期的な運行が可能な列車と違い、船の場合は可能性移動システムは必要ではない。
なぜなら、隙間妖怪一味の活動で充分事が足りるからである。


物資輸送は並行輸入の形で行われる。八雲商事系列の貿易会社で商品を仕入れて商品をコンテナに
積み込むのである。 倉庫は地底にあり開封検品が行われる仕組みだ。
しかし、八雲商事本部と違って海外製は移動中に破損等が多い。 


ちなみに幻想郷にもしっかり税関は存在する。ルールは殆ど顕界準拠であり
あまり変わっている訳じゃない。
強いて言うなら麻薬探査犬が妖怪に代用されているとかそんな感じだ。


一番凄いのは、妖精を近づけるテストである。 各妖精は色々な物質に対応しており
妖精がやられたら、NGという仕組みを取る。かなり酷いやり方だが、給料は良いし
妖精は復活するのであまり問題じゃないらしい。
虐待だと言ったら妖精たちに怒られたのは良い思い出である。


自分より給料が良かったのにはもにょるしかなかったが。