□月 ★日  No586 フランちゃんの不思議なダンジョン


紅魔館の地下室、デスマシン妹君のいるところ。
そこは大迷宮になっていると詐欺師兎から聞いた。


みんな勘違いをしている。あれは大迷宮なんかじゃない。
魔法で一本道にすることだってできるし、都度レイアウトを変えることだって可能だ。
あそこの本質は実に単純である。 いかに飽きない部屋をつくるか?これにつきる。
紅魔館の地下室は広いが数百年も同じところにいれば、地下室内はすべて開拓し尽くされてしまう。
そこで、考え出されたのが大迷宮化であったらしい。


迷宮になれば、毎日違うマップだからいつも新鮮だし、
家具類の整理もしやすいメリットもある。 もし迷ったら壁を破壊してまっすぐ進めばいい。
もっとも壁を破壊されるのはごくまれである。
デスマシン妹君にとって探検は楽しみである。 迷宮を壊す野暮なことはしないのだ。
トイレに行きたいときはどうなるか。 なんとその場でしてしまうらしい。
常識外れと思っちゃいけない。 ヨーロッパの宮廷は本当にそんなことをしていたのだというから
恐ろしい話である。


娯楽も満載しており、河童がから送られてくる様々な遊具で遊ぶこともある。
永遠亭のニート姫が見たら涎を垂らすこと請け合いだろう。
本当にそんな表情になったことはないが。


なぜそんな大迷宮の話を詐欺師兎ができるのか? 気になって冴月に聞いてみたら
パーティの目を盗んでブレザー兎たちが地下に進入していたらしい。
大迷宮は外部からの侵入者をデスマシン妹君から守る意味もある。
文法は間違っていない。
兎たちは運悪くデスマシン妹君にばったり会ったそうだが、なんとか無事に返すことができたらしい。
運がいい奴らだ。


私の場合はデスマシン妹君に会わないように祈るしかない。
気分はパックマンである。
角でばったりなんてことになったらとにかく逃げることが重要である。
一度ラジコンを使って納品したら興味を引いて速攻破壊された。
絶対ここは危険職場ナンバーワンである。


朝倉によると4人に分裂して探検を楽しむ場合があるらしい。
危険度四倍だが給料は変わらない。 マジで逃げたい。